2012年8月2日木曜日

正味財産増減計算書の役割

収支計算書に示される資金の収支差額は、貸借対照表の資産と負債の差額としての正味財産の一部を構成する。当年度の収支差額は当年度の正味財産増減額と必ずしも一致するわけではない。資産の取得や資金の借入など、収支差額以外の資産・負債の増減によって正味財産が増減する場合がある。そこで、こうした増減の内容を明らかにすることによって、収支差額と正味財産のつながりを示し、会計的整合性を確保する方法が行われている。それは収支計算書と貸借対照表の連結環とされる正味財産増減計算書を作成する方法である。
正味財産増減計算書は宗教法人法で必ずしも必要とされている計算書類ではないが、この指針では会計的整合性を重視する立場から作成することを提案した。その場合、本来の趣旨に基づいて資産負債の科目別に増減額を示すストック式と呼ばれる方法をとることを原則とした。ただし、フロー式と呼ばれる発生原因別に正味財産の増減を示す方法も選択できる余地を残すこととした。



宗教法人の監査に対応した公認会計士事務所

宗教法人監査についてご相談やご依頼はこちらからどうぞ。
宗教法人監査

0 件のコメント:

コメントを投稿